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ボルケーゼ美術館展

 花見客で超満員の上野公園をつっきり、会期末の(どうしてこういつも会期末になってしまうのか!)「ボルケーゼ美術館展」に出かけた。
http://www.borghese2010.jp/
 シピオーネ・ボルケーゼ枢機卿がその館に飾った美術コレクション。古代彫刻やレリーフはナポレオン時代にルーブルに500点も売却されたが、ルネサンスからバロックへかけての絵画の個人コレクションとしては最大規模。館内のビデオは教皇の甥の権勢のすごさを物語る。ベルニーニが彫ったボルケーゼ枢機卿の胸像はいかにも自信に満ちた笑みをたたえている。
 カラヴァッジョ、ラファエロ、コレッジョ、ティツィアーノらの名作はキリスト教に題材をとったものばかり。そうした中にあってブレシャニーノの「ヴィーナスとふたりのキューピッド」とギルランダイオの「レダ」というギリシャ神話に基づく美しいヌードを館に対で並べていた枢機卿の美意識は豪奢である。
 変わったものとしてアルキータ・リッチという画家に描かせた「支倉常長像」が展示されていた。制作年1615年。慶長遣欧使節団がボルゲーゼの館を訪れて歓待されたときのものだ。2メートル近いカンヴァスにほぼ実物大の支倉公が美しい着物をまとって描かれていた。
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